■ 抄録・要旨
| 黒色炭素エアロゾル(ブラックカーボン、BC)測定は石英繊維フィルターを用いた燃焼法が一般的であるが、フィルター上のエアロゾルの黒さを測定して濃度を求める光学的手法も広く利用されてきている。本研究ではまず、テフロンフィルターに捕集した試料について、積分球で測定した吸光度に基づき光学的にBC濃度を算出する方法について検討した。次に、全国環境研協議会による酸性雨調査で粒子状物質の水溶性成分の測定に使用されているテフロンフィルターを再利用し、BC濃度を得る方法について検討した。
その結果、テフロンフィルターでは、BC捕集量が1〜10μgC/cm2の範囲では、BC捕集量と吸光度の間に良好な関係が見られ、それを用いて大気中のBC濃度測定を行うことができた。光学法は非破壊なので、サンプリング後のフィルターの利用が望ましいが、水溶性成分抽出後のフィルターの利用も可能であった。
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